本作は彼のヴォーカル作品をフィーチャーしたアルバムである。
ライナーにドン自身が書いている通り「歌うのは好きだ。ライヴでヴォーカルものを1曲やると、皆んなから『もっと歌ったらいいのに』とよく言われる」
とのことで、私もドンのギターだけでなく、深みのある伸びやかな彼のヴォーカルも大好きである。
そこに何となくマイケル・ヘッジスの音楽的遺産を感じるのだ。つまり、それは、自身のオリジナル・ヴォーカル作品を作るだけでなく、
他のソングライターが書いた良い曲を見つけて自分流にアレンジして自らのギターをバックに歌うという、
ヘッジスがライヴ・ステージとアルバム作りの両方で実践してきたスタイルである。
さて、収録作品に目を向けると、本作で初めて世に出る作品で現在48歳のドンが19歳の時に友人と共作したオープニング・ナンバー「If I Could」に続き、
本作のアルバム・タイトルともいうべきドンのオリジナル作品「Any Colour But Blue」が唄われる。
95年に発表の『This Dragon Won't Sleep』に収録されて以来、今に至るまでライヴでの定番曲の1つになっている名曲だ。
また、「Wave From Your Window」は97年作の『Loaded, Leather, Moonroof』に収録。
どちらもアルバムが既に廃盤のために入手困難となっていた屈指の名曲を本作で再レコーディングしたのである。
同じカナダ出身のブルース・コバーンの「Don't Feel Your Touch」やイアン・タンプリンの「Love Will a Way」、
英国のシンガー・ソングライター、ジョン・マーティンの名曲「Head and Heart」など、アコースティック・ギターの弾き語りから、
ベース、パーカッションなど全ての楽器を多重録音でドン1人によるアンサンブルのアレンジされた曲までドンの幅広い音楽性を堪能できる1枚だ。
「多くのコンサート・ツアーを続けながら、このアルバム制作に没頭していた」ドンが06年10月から2年半の歳月をかけて完成させた本作。
-プー横丁店主:POOH
produced by Don Ross; All 8 songs:
If I Could (Ross/Erb)
Any Colour But Blue (Ross)
Spirit Wars (Geoff Bartley)
Love Will a Way (Ian Tamblyn)
Head and Heart (John Martyn)
Brand New Day (Rebecca Campbell)
Wave From Your Window (Ross)
Don't Feel Your Touch (Bruce Cockburn)/